わらの犬の作品情報・感想・評価

「わらの犬」に投稿された感想・評価

あでゆ

あでゆの感想・評価

4.0
イギリスの片田舎に越して来た学者夫婦。暴力を否定する夫は周囲の仕打ちにもひたすら耐え続けるが、ある夜、かくまった精神薄弱者に牙をむく村人相手に遂にその怒りを爆発させる。

前情報を知らずに、『冷たい熱帯魚』のメインビジュアルの元ネタだという知識しかない状態で観て、えげつないNTRものだったのでかなり精神的に削られた。

時代なんだろうけど、田舎の村だからこそ女性が完膚なきまでに「無能なセックスシンボル」として扱われていて、強くてちんこのでかい男に女は集まるといった感覚が村に蔓延していることが自然にわかるのがすごい。

だからこそ、嫁さんが即堕ち4コマでちんこ入れられた瞬間に求めてしまうところとか、パーティ中に挟まるフラッシュバックとか、家襲われてるのに旦那よりも元カレの方に行きたくなってしまうところとかなかなか辛いものがある。

ダスティン・ホフマンが見た目からなにからすごく自分に似ていて、奥さんがちょっとわがままなところとかも、すごくあるあるな光景だと感じた。
chika

chikaの感想・評価

-
腐った奴らばかりで全体的に気味が悪い。けどそこが良い。
時計仕掛けのオレンジぽさもあったりして面白かった。
原作はイギリスの作品らしくて納得。
kodo

kodoの感想・評価

4.2
数学者のホフマンが、田舎に憧れて奥さんと一緒に引っ越したはいいけど、排他的な町民にバカにされて、頑張って耐えるんだけど堪忍袋の緒が切れる話。
ラストの大立ち回りの中で、ホフマンが失いそうになった自分の信念を生き生きと貫く様が良かった。
O

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3.7
『男を狂わせるのはいつだって女』

メンヘラかまってちゃんな幼妻を
持つ、草食系インテリ数学者の主人公。
田舎の余所者に対する視線は、
監視をするような、品定めを
するような気味の悪さを感じます。
集団で束になって弱者をいたぶる
構造は陰湿ないじめそのもの。

旦那にかまってもらえないから
といって、明らかに自分を
性的な目で見てくる男たちに
対して、出来心でセクシーな
誘惑をして見せる妻は、まさに
若さと美しさを持て余した
頭の悪い女の典型といった感じ。
2人の関係は夫婦というより親子です。

レイプのシーンも正直全く同情
出来ませんでした。だってあれ、
普通に浮気ですよね( 笑 )
寂しいから元彼と...って。
アメリカにいた時は頭(収入)の
良い男を選び、田舎に帰った途端
頭は悪いが腕っ節の強い力のある
男に惹かれる妻エイミーという
構造が実に面白い。
彼女が旦那にイライラするのは
かまってほしいからだけでなく、
旦那がバカにされている事を
自分の事のように恥じている
のだと思います。

旦那に思いやりや気遣いが欠けて
いるのは確かですが、エイミーといい
ジャニスといい、ロクな女がいません。
「本気で言ってるのか」と言った
妻への軽蔑したような冷めた表情に、
「絶対に暴力は許さない」
と言った主人公が暴力に走る瞬間の
タガが外れた表情、どれを取っても
秀逸です。

大人しそうに見えて、
妻を子供扱いすることで
静かに、でも着実にその思考
と自由を奪い、支配する夫と
それに依存し、他に満たされない
モノを求めるほど欲望に飢えた稚拙な
妻と、どちらが罪なんだろう。

死体の山を前に震える妻を
「大丈夫か?」の一言で置き去りに
する主人公と、黙って頷き、座り込む
事しかできないこの夫婦の関係は、
初めからひとりぼっち同士のままごと
に過ぎなかったのかもしれません。

本気で殺り合う男たちの、
鬼気迫る表情が実にクレイジーで、
俳優陣の気迫に思わず身震い。
これぞアメリカン・ニュー・シネマ。
アメリカから見たイギリス、
というだいぶ偏った社会的背景や
時代背景が色濃く反映された
作品だと思います。
やっぱりベトナム戦争前後の
ハリウッド映画は面白いです。
「ここは俺の家だ。俺そのものだ。
誰も入らせない。」
だなんて、完全にアメリカという
国を指していますよね。
徐々に肥大化していく悪事。
誹謗、からかい、ペット殺害、レイプ、そしてあのラスト……。
主人公は心優しき草食系男子。最後の最後まで不良どもの悪事に耐え忍ぶのだが、ついにラストで堪忍袋の尾が切れる。
一定のラインを超えると暴力は許されるのか、暴力に物事を解決する効能はあるのか。暴力とその善悪について考えさせる本作、スッキリとはしない結末ではあるが必見の映画のひとつ。

おそらくあの男、モチーフはフランケンシュタイン。
あ

あの感想・評価

4.0
正義感が狂気に変わる瞬間の、ダスティンホフマンの顔が最高。割れた眼鏡しっかりかけ直しながらフルボッコにするの良すぎ、レコード流し出したあたりとかかなりテンション上がった、軽快な音楽に暴力描写は合う。胸糞悪さの演出の仕方も上手いし全員感情移入できそうでできなくてそのズレ方も良い、面白かった。
園子温の冷たい熱帯魚と若干似てるなあと思ったらこっからインスパイアされてんのか、そういえばジャケも似てる。
YUZURAZU

YUZURAZUの感想・評価

4.7
胸糞映画BEST1
悪漢らが主人公らを追い詰めていく
過程の演出が見事。
感情の機微の演出もきめ細かく流石。
ラストも皮肉が効いていて最高。

ダスティン出演作では一番好き。

何十回と観たいけど怖いからまだ二度目
3to9ni

3to9niの感想・評価

3.2
積りに積もった怒りが一気に爆発して大惨事になる、暴力シーンで有名な映画である。

前半はずっとバカにされて遠回しにイジメられ、後半は段々とエスカレートする嫌がらせにブチ切れる展開なのだが、キレるポイントが何かズレてないか?と(笑)
それより前にキレても良いだろと思ったのだが、そう思わせてしまうほどヘタレな学者をダスティン・ホフマンが見事に演じてたという事か(笑)

閉鎖的で陰湿な村人の演出は本当に田舎あるあるで、外国でも人間って同じなんだなと実感。

ストーリーは今一つだが展開はとても面白い。
そしてスーザン・ジョージがエロくて最高な映画(笑)
BOOK・OFFにて、BluRayを購入。
ヤバすぎる傑作。非暴力主義な数学者が、4人の若者との関わりで内に秘めた暴力性が映し出される。この映画はまさに"静かな暴力"。周囲とのコミュニティの相違でこれほど狂気な人格になると考えると恐ろしい…前半の退屈な日常描写、勘の鈍いディビッド、犠牲者ぶったエイミー、ラストの絶望感、何もかもが陰鬱だが心に残る。
ひとつ、ひとつ、見えないブロックを積み重ねていくように、内側に変化の火種を仕込んでいくダスティンホフマンの日常生活の描写がうまい。この夫婦がなぜ、アメリカからイギリスの田舎まちに渡ってきたのか、映画の中できちんと描かれていないのに、ここに来るまでの二人の関係性までもが、現在の日常から容易に想像できる。暮らす土地、コミュニティが変われば、宗教を変えるように、こんなにも人間の本質が揺さぶられてしまうのか。怖い。
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