近松物語のsidepocketのレビュー・感想・評価

素晴らしい。実話をもとに近松門左衛門が人形浄瑠璃としておこしたものを戯曲化したものであるそうだが、確かに登場人物のジレンマや懊悩する様、物語の構造など古典としての悲劇の要素がふんだんに盛り込まれていた。
当時の日本には接吻という文化がなく、まさにすがりつくというようなおさんの愛情表現など、そういった日本ならではの点なども妙に感心してしまった。