ムーンライトジェリーフィッシュという映画について綴る。
本作は、とある兄弟を主人公とした物語。
藤原竜也演じるセイジはヤクザとして金を稼ぎ、病気の弟を支えている心優しい兄。
木村了演じるミチオは太陽の光を浴びると皮膚がただれてしまう病気を患っている上、知能レベルは6歳程度で止まってしまっている純粋無垢な弟。
器用に生きられない二人の姿が繊細に描かれている本作は、あまりに儚い。
藤原竜也が口にした台詞が僕にとっては印象的だった。
「明日がないかもしれないのに、明日のために俺たちは生きてるんだよ」
気づけば誰もが、ただ明日を迎えるためだけに生きるようになる。
食べ物を少しずつ食べるのも、飲み物を冷蔵庫に入れておくのも、金を使い切らないのも、大切な人と離れて暮らせるのも、全て明日を信じ切っているからだ。
明日がないかも知れないのに。
一つの台詞にすごく考えさせられた。