マイアミ

劇場版ポケットモンスター ミュウツーの逆襲のマイアミのネタバレレビュー・内容・結末

1.8

このレビューはネタバレを含みます

サトシはミュウツーが自分のポケモンを盗ろうとしたことに怒り、ミュウツーに殴り掛かっていたはず。
そこにいきなり割って入ったミュウは「オリジナルがコピーなんかに負けるわけがないだろ」っていう主張をし始めてラストバトルに入る・・・っていう展開なんだけど、それって単にミュウが横槍を入れただけじゃないか?
しかもお話の機軸がいきなりコピーオリジナル問題になり、それに対する結論を映画自体の結論としているので、見終わった後何のための争いだったのかがよく分からなくなる。

ミュウツーが人間たちに逆襲する動機は”クローンである事によって自分の存在意義が分からなくなったから”ではなくて、”身勝手に自分を作り出した人間に対する怒り”じゃないのか?
それなのに石化したサトシがポケモンの涙によって元に戻ったのを見たミュウツーは「確かに今生きているからコピーやオリジナルの違いなど、どうでも良いのかもしれない」と言って考えを改めていた。
それって違うでしょ?奇跡を起こしてしまうくらい人間とポケモンが強く結ばれているっていうことを知り、改心するべきだと思う。
ミュウツーは劇中心情吐露のシーンがとても多かったんだから、それを言わないとダメだと思う。


そもそもなんで「コピーとオリジナルのどっちが強いかを決める」争いがダメで、ポケモンマスターを決めるために行われている普通のポケモンバトルは許されるのかが明確になっていない。
これって、ポケモン映画としてかなりダメなんじゃないか?
主義主張を押し付けるための争いがダメで、一番を決めるためのバトルは許されるのなら、和解した後に改めて正々堂々コピー対オリジナルのポケモンバトルをするべきだったと思う。


小学校低学年の頃映画館に二回見に行って二回とも泣いてしまうくらい感動した、映画の原体験ともいえるような一本だったから、見直した結果良い映画だと思えなかったのは本当に悲しい。
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