ジョニリミラ

J・エドガーのジョニリミラのレビュー・感想・評価

J・エドガー(2011年製作の映画)
3.8
クリント・イーストウッド監督
「ミルク」のダスティン・ランス・ブラック脚本
FBIを立ち上げ長官として鎮座したエドガー・フーヴァーの生涯に基づき、
彼のキャリアと私生活に触れられた伝記映画

この映画のフーヴァーという人物は輝かしく痛々しく恐ろしく魅力的でありました
その人を知っていればもっと楽しめたとか、私はそんなことはなくて、
もちろん私はフーヴァーについて知らないことばかり。なので、この映画を見終わって気になって仕方がなくて調べまくりました
それだけ魅力的に描かれていたと感じます

この映画で素晴らしいのは脚本と
それに伴った役者の演技で、
特に壮年期の演技を成人期と同じ役者が演技しているのがいい!
そういう特性を持った映画を、コメディや映画の中に出てきても少々の時間であるとかしか知らなくて、
最初は正直違和感があった、メイクアップがクソオブクソといっても過言ではない
しかし、さすがレオナルド・ディカプリオ、魅せてくれた。
アーミー・ハマーやナオミ・ワッツの演技を軽く超えていってしまった…
もはやクソオヤジそのもの。素晴らしい!
そして、成人期のアーミーハマーの美しさったらないから見ものです。

作品は人を選ぶかもしれない
私にとって倒錯した秀才っていうモチーフが魅力的で、そのアイデンティティに迫るものがあったからグッときた

アイデンティティを上手く描いた脚本ブラックは素晴らしい、人間関係を描いた数々のシーンは本当にこちらの胸がズキズキするくらい痛くなった
しかし、混乱を招く進行だった感じはあるかもしれない…編集のせいだろうか
説明不足に感じても仕方ないかなあ

ともあれキャラクター好きの私には
割といい評価になってしまう
セクシュアリティな問題やちょっと暗い雰囲気の秀才好きにおすすめ