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早春のo219028tのレビュー・感想・評価

早春(1956年製作の映画)
5.0
小津の映画において、お茶漬けは重要な意味を持っている。いつ誰と食べるかによって、和解の印とも決裂の印とも機能するからだ。夫婦で食べると和解(=お茶漬けの味)であり、夫が一人で食べると決裂(=早春)である。決裂した夫婦が再び和解するのは、視線を平行にする(=生れてはみたけれど)ときである。この説話論的な仕掛けによって、小津の模倣と反復に関する才能が証明されている。
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