チッコーネ

狼たちの絆のチッコーネのレビュー・感想・評価

狼たちの絆(1991年製作の映画)
3.5
きっちり作られたエンタメで、中盤まではフランスロケ撮影分で構成されている。
3人組の盗賊がメインキャラクターなので、その多彩な手口やアクション描写に重きを置いているが、コメディ演出を必ず並走させる、古き良き香港スタンダード。
しかしこれまで観た香港ドタバタ作品に比べ、その塩梅が非常に洗練されているのに感心した。
それもこれも監督の見事な手腕と、男優陣の高い適応力あってこそ。
本作では特にレスリーの動きや表情が的確なのに、驚かされる(そしてもちろん、スタント陣の献身ぶりにも驚愕)。

男2人に女1人の三角関係ラブストーリーも重要な伏線となっているが、最終的に着地した関係性が出鱈目なのは、なんだかアダルト。
またレスリーのセクシュアリティがゲイだからか、チョウ・ユンファとの熱い連携がブロマンスに観えてくる場面もあり。