このレビューはネタバレを含みます
83分という短い時間の中で、とある一つの家族、家の中で、どうしてここまで悲劇な話が作れるんだろうと、驚いた。
昔の母親の彼氏を殺した罪で刑務所から出てきた少女、でもそれは実の母親が罪を被せたという事実。その事実があるはずなのに、娘を置いて自分勝手な行動、一切反省していない。
それでも娘は母親のことを恨めない。
この家は好きにしていいよ、そう言われ、生きていく為には売ってお金にするしかないと決意するも、直前で母親に反対される。
そして、母親は新しくできた彼氏と幸せそうに家を出て行く。
まずこの時点で可哀想なのに、
唯一信頼していた親友に、目の前で彼氏とのキスを見せつけられる(たまたま見てしまう)。
いっそのこと、死んでしまいたいと思い睡眠薬をたくさん飲もうとするが、でも死にたくないという想いもある。
なんでこんな事になるんだろう、もっと普通になれないんだろうって意味がわからないくらい残酷で、ホラーだなと感じた。
カメラの躍動感もあって、風景に見飽きることもなく、あっという間でした。