セプテンバーの作品情報・感想・評価・動画配信

「セプテンバー」に投稿された感想・評価

ウディ・アレン版『秋のソナタ』であることが如実にわかる。ロマンチックなムード用の音楽に耳障りな自然音を重ねる。ベルイマンへのオマージュでありながら、抑制してもはみ出てくるユーモアが随所に感じられる。ひたすら、かわいそうな女としてのミア・ファローは抜群に面白い。
クワン

クワンの感想・評価

3.4
ウディアレン作品の中で随一ささやかな優しいタッチの作品。初秋の山荘での3人女性を中心にした会話劇。ミアファローもダイアンウィーストもうまい。結婚生活、秘めた恋、満たされない想いを抱えながら、取り交わされる様を優しい眼差しで描いている。ベルイマン調の「インテリア」より温かい。
papi

papiの感想・評価

5.0
オープニングの曲でもう泣いちゃう、大人の人生の夏休み。大人には2日しかないけど。夢のような空間で、カエルと虫の鳴き声とジャズ、メロドラマとナイーブストーリーとエンタメと。みんな上手いので一気に引き込んで中弛みなし。ウディ・アレンのエキス堪能、やり過ぎなくらいのダイアン・ウィーストの見せ場、よかったな〜…。
犬

犬の感想・評価

3.3
X線

サマー・ハウスに集まった3人の女性の愛と生活を描く

会話劇

大人な話
驚くことはないけど、いい話

過去が関わります
桃

桃の感想・評価

3.5
夏の終わり、旅立ちの前夜祭という感じの2日間。
大女優の母と娘の親子を中心に、男女6人の、満たされない愛が描かれている。
レコードをかけるシーンが何度も出てくるのが好き。
孤独の処理の仕方は人それぞれだけど、音楽は幾分か紛らわせてくれる。

物語と関係ないところで、
家具がいちいちおしゃれでたまらない。
R

Rの感想・評価

4.3
柔らかいジャジーなムードのなか、明るい陽光に包まれた田舎の一軒家に集う5人の人々。夏休みの団欒をピースフルに楽しんでるように見える彼らだが、少しずつ、みんな様々に問題を抱えているな、というのが分かってくる。だんだん、あ、これはコメディでない方のアレン映画だな、と分かってくる。主人公のレーンは、自殺未遂からの復活途上にいて、その一軒家で暮らしており、最近離婚を経験した作家志望の男ピーターを離れに住まわせて、仕事に関して励ましてあげたりしてるうちに、ひそかに彼を好きになってしまってる。そこに、昔セクシーアイドルだった母親ダイアンが、物理学者の彼氏ロイドと泊まりにやってくる。ダイアンは真っ直ぐ自分中心の人生を生きてて、あっけらかんとしてるが、老いることは地獄よ。自分を支えてきた力が1つずつ消えていく、と語る。一方、彼氏のロイドは、宇宙は気まぐれでできた仮初の世界で、善もなく、悪もなく、野蛮な世界だ、それを仕事で何度も確認させられる、と語る。あと、夏の間遊びに来てるレーンの親友ステファニーは子持ちの妻だが、夫とは関係がよろしくなく、もうひとり、近所のおじさんハワードは妻に先立たれて孤独な老後を暮らしている。この5人が奏でるおそろしくややこしい不協和音を、部屋から部屋へと移動しゆく彼らの心の移ろいのなかに描き出していく小さな小さなドラマ。その小ささの蓄積が、緊張感あふれる沸点へと到達するシーンは、胸が痛いわ気まずいわウザいわ、もー見てらんない。どんな感じかというと、まず、彼らが想いを寄せる対象がみんなそれぞれにすれ違う。ハワードはレーンに、レーンはピーターに、ピーターはステファニーに、といった具合に。で、好きな相手と二人きりになったときに、彼らの真意が垣間見え、感情のチグハグが浮き彫りになるのだが、それでも希望的幻想を捨てずにはいられない。ところが残酷な現実はたしかに存在し、やがれそれをバーンと突きつけられてしまう…という、なんとまぁ。で、極めつけは、慰めの言葉、何度か口に出されるdistraction(気を紛らせる)。一体彼女たちは何から目をそらして、気を紛らわせるのか。真理って何なのか。それはまさに物理学者ロイドの語る、仮初めの宇宙の真理を指しているように思えるのだ。ホントかわいそう。かわいそうといえば、レーンのいじめられっぷりはヒドイ。まさに被害者人生。被害者の人生とは、いつもいつも被害、被害、被害ばかり。宿命論に走りたくなるのもわかるわ、ってくらい。むごい。たまにいるよねーそういう人。てか、ウディアレン自身がそういう人なのかな? ユダヤ人という民族的運命を考えてもちょっと重なる部分ある。で、もうちょいマイルドな被害者兼加害者みたいな人たちもいて、完全なる加害者もいる。が、本作に出てくる人たちは、特に誰も明確な悪気があるわけではない。だからこその残酷さ。個人に対する個人の無関心。個人に対する宇宙の無関心。つらいだろうな、と思った。人間がお互いを愛し合う難しさ。この宇宙最大の問題が解決できればノーベル賞なんて余裕なのにね。不思議なことよ。
insomnia

insomniaの感想・評価

3.4
家族って言っても何て勝手な生き物なのか人間は。
でも愛があったりしていて一言では表せられない感情。
ミアファロー!また出演。
これだけドン底を演じているのはウディアレン作品では初見で新鮮でした。
面白かった。
観ている側は人間観察をしているような、他人事のように見ることのできる感覚。
ウディ・アレンによる室内会話劇. とにかくずっと会話. 「インテリア」でも見られた静かなシリアスもので、かなり野心的な作品だと思う.
外で吹き荒れる嵐が去って、歪みの溜まっていた人間関係・家族関係が改めて見直される.
後味が良いんだか悪いんだか.
September

ウディアレン史上最低興行収入の記念碑的映画
限定的空間で少人数で語り合う演劇のような映画
これまたウディ・アレン監督作品。大変シリアスな内容でした。

とある事件をきっかけに精神を病み、ついに自殺未遂を犯したレーン。療養のためとある別荘にやって来て、親友のステファニーやレーンの母親ダイアンも再婚相手のロイドとともに滞在することになるが...。

心に大きな傷を抱えた女性、その親友、両親、彼女が想いを寄せる男性、そして彼女に想いを寄せる男性までもが集まってきて、あたかも大人版テラスハウスのような雰囲気に。83分という尺の中で、さまざまな人物の思惑が入り乱れていく様子はさすがウディの手腕ならではの見事な演出でした。全編通してほぼ登場人物が喋りっぱなしなので、舞台劇に近い感覚。

ウディ作品の常連サム・ウォーターストンが、個人的に歴代の彼の出演作の中で一番印象的な役柄でした。なんとも煮え切らない感じ、でもいざとなったらエゴの塊になり得る危険な要素も持ち合わせている男性役を好演していました。
そしてダイアン・ウィーストもハマり役。どんなに優しい人物でも、時に自分の感情に素直になってしまうこともありますよね。本音と、親友への気遣いの狭間で揺れるステファニー役は圧巻。

ミア・ファロー扮するレーンは、常に自分の感情を抑圧されてきた一番の被害者。冷徹な母親の言葉を聞くたびに見せる、あの切ない表情がたまりません。
ラストの告白シーンは衝撃的な内容でハラハラドキドキしました。