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桐島、部活やめるってよのkotoのレビュー・感想・評価

桐島、部活やめるってよ(2012年製作の映画)
2.7

さらっと見る分には近頃の映画では
稀なくらい観やすくて
エンターテイメント性には
優れている映画だと思う。

見る側を飽きさせない斬新な撮り方、
臨場感ある画面作りは凄い。
自分がその場にいて傍観してるようだった。

でも、こういう映画にありがちなのが
"大人視点でみた子供達の嘘臭さ"が
どうしても拭えなかった印象。
思春期の気持ちよくわかってるでしょ?
ほらほらこんな感じでしょ? という
あざとさが透けてみえてしまって
わたしは所々で凄く冷めてしまった。
現実の高校生を大人視点で
かなりデフォルメして描かれているというか
実際はこういう性格の子は
こんな行動できないって…とか、
全てが極端で"大人が作り上げた子供像"感
を感じさせられ、良いシーンもあれど
いちいち冷めさせられてしまった。

神木くんにしろ、橋本愛、東出昌大
山本美月、松岡茉優、落合モトキなど
俳優陣は凄く役柄にハマっていて
演技もよかっただけに
脚本の残念さが目についた。
わたしは原作の小説を読後済みだったので
キャラ一人一人の掘り下げの浅さも感じた。
バレー部男子の抱える悩みなども
映画でももっと掘り下げていれば
あんなただのモブ感は出なかったはずだし、
橋本愛演じるかすみにしても、
映画版では前田くんとの過去のエピソード
なども薄く、誰にでもいい顔する
二重人格の清楚ビッチ女子にしか
みえなかったのが残念でした。
ヒロキも映画ではただフラフラしている
だけのダメ男にしか見えなかった。。

俳優や演出はよかっただけに
それ以外の拙さがいちいち気になった
勢いとセンスだけでなんとなく
賞をとってしまったのかな〜という感想。
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