観終わってから自分も桐島に振り回されていることにハッとした。
運動も勉強もルックスも恋も全て完璧で、望まずしてヒーローになっていた桐島が突然と姿を消すことで、大半の生徒が慌てふてめき校内の秩序さえ乱れる。
桐島が消えたことで、バレー部は焦って荒れ、宏樹達は何をしたらいいのか分からず時間を持て余し、彼女の梨紗はまず桐島と付き合っていることがステータスのような。
それぞれ依存に似たような、群れようとする感じとか、確かに高校の時あったなー。
対して、その中で何も気にとめていないのがクラスで影の薄い映画部と吹奏楽部の女の子、桐島なんて知ったこっちゃない。
だってそれは他の人と違って自分の好きなものが明確であり、没頭しているから。
失恋しちゃうけど、その想いをぶつける場所が2人にはあって、最後は悲しみや悔しさを見事パワーに変えている。
これは自分の中でブレない何かがあることって強いし、勝ちだなーって思った。
（来るはずも無いドラフトを待ってる野球部の部長もね。）
最後に前田が宏樹にカメラを向けた瞬間、いわばイケてるグループとオタクという立場は逆転した。
ここのやり取りのシーン好きだな。
うまいことスクールカーストが描かれていて、うまいこと皮肉ってるなーと思う。
もちろん自分の学生生活とも重なって、なかなか面白い視点の映画だった。
2016.09.03 DVD
