ヨヨ

ローマの休日のヨヨのレビュー・感想・評価

ローマの休日(1953年製作の映画)
4.5
 めちゃくちゃ良かった!
 ある街・ある1日の何でもない出来事を、詰めこみすぎず抜きすぎず、洗練されていることを忘れてしまうほど洗練されたやり方で、軽くさっと撮ってみせたかのような映画だった。
 何かが起こりすぎない品の良さがある。あの曲がり角の向こうにあの人がまだいるのでは、というような糖度の高い過剰なエモーションを、カメラによって言外にちらつかせつつ、何も起こらないことの美しさがある。
 今まで原節子をみて「ヘップバーンみたい」と形容していたけど、ヘップバーンは全然原節子みたいじゃなくてもっと自然主義的だった…原節子への形容表現をひとつ失った。もう「(いわゆるルネサンス以前の)ディズニープリンセスみたい」しか残ってない。
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