映画おじいさん

東京のヒロインの映画おじいさんのレビュー・感想・評価

東京のヒロイン(1950年製作の映画)
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サイレントコメディ風な導入部には期待させられたけど、やはり島耕二クォリティな作品でガッカリ。

人里離れた土地に住む変わり者の作家役・斎藤達雄。幼稚な人物像で名優を無駄使い。彼の登場あたりから雲行きが怪しく。

バー・ランボウでのわめくアル中客はイライラするだけだし、絵に描いたようにトラになる轟夕起子は最悪。ただバーテンの菅井一郎のドリンク作りは様になっていた。

轟夕起子が歌うミュージカルなシーンにちょっと胸が踊るかな、と思ったけどちっとも。演出が悪いのか、歌唱が悪いのか。いづれにせよ、パッとしなくて、とても宝塚歌劇出身とは思えなかった。それでも大好きな女優さんですけど。

轟夕起子の怪我で本作の撮影が中断している間に繋ぎとして製作されたという『君と行くアメリカ航路』の方がよっぽど面白い。とは言っても島耕二にしては、という基準で。本作も島耕二の中ではマシな方かも。

終わり方というかラストショットが良かったと思ったのに、どんなラストショットだったか忘れてしまった…さっき観たばかりなのに…。