天馬トビオ

古都の天馬トビオのレビュー・感想・評価

古都(1963年製作の映画)
3.5
これぞ文芸映画と言える、端正な映画。

軒を連ねる町家、化野念仏寺の石仏群、屹立する北山杉の群落……。はらはらと散る桜、祇園祭の雑踏、路地をゆく大原女、北山しぐれ、夜の淡雪……。森嘉の豆腐、龍村の織物……。ゆっくりと流れる京都の四季と風物が物語に奥行きを与えている。

町家暮らしのお嬢さんと、林業に従事する村娘の二役を演じきった岩下志麻の美しさと存在感。二人の関係にレズっぽさを感じてしまうぼくはいけない人なのだ。
天馬トビオ

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