ミージュ

ダークナイト ライジングのミージュのレビュー・感想・評価

ダークナイト ライジング(2012年製作の映画)
4.2
前作は、ひたすら正義って何、美味しいの? 笑
とジョーカーが問いかける映画でした。
主役はゴッサムシティとその市民で、
ジョーカーという存在自体、
混沌な社会が生み出した虚像であり、
ハービーの死を持って、彼という新たな虚像に
姿を変えたと考えます。
ですから、私の中でジョーカーを葬ったのは、
市民に真実を告げたベインです。

今回はメイン人物に各々ドラマがあります。

・正義に憧れを抱き、守るために再び立ち上がる
ブルース・ウェインは女難の相w
・ブルースの幸せを見届けたいアルフレッド
・苦悩するジェームズ・ゴードン市警本部長
・過去を清算したいセリーナ・カイル
・彼女に恋するベイン
・憎悪の中で生きるミランダ・テイト
・自分の信念で動くジョン・ブレイク
・ルーシャス・フォックス…は全作に比べ物足りなかった。
・恐れるフォーリー市警副本部長
・ラーズ・アル・グール…ビギニングがうろ覚えだったため、
よくわからないんですが、渡辺謙ですよね?
リーアムの映像が出てきたような気がするんだけど。
ちょっと、もう1度観ないと(汗)
・登場するだけで笑わせてくれますスケアクロウw

哀愁漂ったべインが、ただの筋肉バカといった風ではなく、
ホントに怖かったw それでもミランダの方が強い感じだったので、
もう少しラストで彼女の見せ場があった方がよかったかなーと。
あと個人的に、ダークナイトの安否より
海洋汚染が気になってしまったのが残念です。

前作、なんだか空気になってしまっていたブルースですが、
歳とり、逆に少年ぽさが垣間見れたのが良かった。
人間は生存本能で、大人になると、
自分の利害だけで行動するのに、
彼はひたむきさを失わない。
そんな彼だから憧れちゃうんです。

いい3部作だった、本当に!

このような素晴らしい作品を純粋に楽しもうとしていた
観客を狙った乱射事件が起きてしまい、本当に心が痛みます。
「冥福」という言葉を使ってもよいのか悩みましたが、
他に自分がつかえる言葉が無いのでお許しください。

亡くなられた方のご冥福を、心よりお祈りします。

そしてノーラン監督のダークナイトシリーズに携わった方々、
本当にお疲れ様でした。素敵な作品をありがとうございます。