スギノイチ

水戸黄門 助さん格さん大暴れのスギノイチのレビュー・感想・評価

4.1
本作は助格コンビが水戸黄門と出会うまでを描いているため、通常のシリーズよりも若い設定であり、そのせいかかなりヤンチャ、というかほとんどゴロツキ一歩手前。
バカ大名共が乱痴気騒ぎをしている船を、半裸の二人が水中に沈めてしまう冒頭からして勢いマックス。
とにかく動的なシーンが多く、何か起きれば画面の中に大量の登場人物が登場し、それぞれが好き放題走り回ったり殴り合ったりする。
それに加え、背景美術や衣装は東映時代劇らしく煌びやかなので、画面の賑やか過ぎる情報量に圧倒される。

しかも、途中からは時代考証も無視され、野球だのブランコだのが平然と出てきてますますカオス状態に。
クライマックスは、城に乗り込んだ助格軍団が犬の群れをけし掛け、その状態で乱戦するというもの。
大量の武士達が一度に乱れ狂う殺陣そのものも非常に壮絶だが、その最中に敵共に犬をブン投げたり、乱戦中に犬を踏んづけたり蹴飛ばしたりしていて、倫理的にも凄いことになっている。
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