MasatakaIiboshi

偶然の旅行者のMasatakaIiboshiのレビュー・感想・評価

偶然の旅行者(1988年製作の映画)
3.5
DVDが古く、途中が10分強ほど飛んだりしたのできちんと見ることができなかったのですが、鑑賞。
「偶然」がaccidentalとなっているのが興味深く、主に二人の女性との間で「アクシデント」が起こる中でのドラマとなってました。
ただ、三角関係の行く末、みたいな見方をするとラストは意味がわからない展開になりますが、最初に息子の銃殺という大きな喪失を迎えていたことを考えると、三人がそれぞれの失ったものにどうケリをつけていくか、それが描かれているのだと思いました。主人公の男は息子の喪失から、新しい何かを手に入れたのだと。妻の行く末は少し気の毒になりますが……。

関係ありませんが、僕はこの物語を村上春樹『偶然の旅人』との関連で見る目的で鑑賞しました。村上春樹がどこまで本作を参考にして書いたか分かりませんが、人物設定こそ違うものの、物語の根底は似通ったものがあるように思います。
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