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模倣犯のpenのレビュー・感想・評価

模倣犯(2002年製作の映画)
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姿の見えない犯人がメディアを使って人々を翻弄する前半、その犯人の手口を回想形式で見せながら人々にあっかんべーするようなラストまで突っ走る後半と、2部構成の物語に目が離せず、正直かなり見応えがあった。

ただし目が離せない物語展開というのは原作である同名小説のストーリーを使っている訳だし、原作に比較的忠実に作られたという先日放送されたドラマ版を見る限り、本作は加害者/被害者遺族といった遺されてしまった人々のドラマをほぼカットして犯罪映画として仕上げてしまっている。なので個人的には映画版はかなり気に入ったのだが、否の意見が多くなるのも仕方ないかなと思った。
繰り広げられる事件の黒幕は人間性がかなり削られており(これもドラマ版とは対照的)、個人的には人の形をした悪魔のように見え、地に降り立った悪魔が世の中を掻き回す作品のように感じられた。
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