監督の構図文法やメタファーの使い方に慣れてないので難しかったが、とりあえず大枠はゴリゴリと力づくで理解。
女が現実社会で「ひとりの人間」としての尊厳を持ち、生きてゆくためには、「他者」のprince=男に依存するのではなく、「己」のprinceに恃まなくてはいけない。
アンシーは当初、自分の内にある剣を「他者」であるウテナに託すが、終盤、ウテナがアンシーの胸に剣を押し戻すことで、アンシーは「己」のprinceを回復する。
しかし、大人として女が自立する過程を描くとき、ふつう「金」の問題は切り離せないんだけど、ここではそれは触れないお約束となっているようなので、監督の主眼はもっと奥に向けられてるのか?
どうやらアニメ版を観ないとわからないらしいので、また今度ゆっくりと。