坂本くろみ

ホステルの坂本くろみのネタバレレビュー・内容・結末

ホステル(2005年製作の映画)
3.9

このレビューはネタバレを含みます

初視聴年:2020年以前 再評価:2022
過去に一度視聴して拷問描写とその復讐描写が印象に残っていたのだけど、見返すと記憶よりはあっさりしているように認識を改めた作品。
途中パルプ・フィクションの1シーンがさり気なく映っているのも目についた。

以前は導入の下品さと拷問描写に気を取られて中々不条理な印象があったのだけども、見返すと以外に作りの安定さが見えるというか、露悪的な描写の重点的にある作品なのだけどもしっかりとした基盤があるように感じた。
ラストシーンはそこまで印象は変わらず、元凶となった人物を屈辱的に復讐するのはこれまでのえげつない描写もあって中々カタルシスの感じるシーンだった。

ただ途中出てくる町の子どもたちは後の展開もあって、本編の不運以上に強烈なインパクトになってしまったのがノイズになってしまった気がする。
それまではそこに生活する人間の発想や恐ろしさのようなものを感じる展開だったのに、それを超越するただ純粋な暴力描写もあってこちらに印象を持っていかれてしまって、メインとして描かれる恐怖描写が薄れてしまったのが残念だった。