タカナリ

点と線のタカナリのレビュー・感想・評価

点と線(1958年製作の映画)
3.9
福岡の海岸で男女の情死体が発見された。
博多のベテラン刑事である鳥飼は、その死体に何か違和感を感じたため、1人捜査を開始。容疑者を特定して追及するが、その人物には完璧なアリバイがあった。

原作は松本清張で、最初の長編推理小説。
松本清張ブームを巻き起こした作品でもある。
物語の結末は、原作と映画で異なるものになっています。

列車や時刻表、当時の鉄道の制度などを細かく使っています。詳しくない人は初見だと半分ほどしか犯行の流れは理解出来ないかも。分刻みで細かく動いているので。
しかし、大体でも全体の流れが掴めれば、犯行方法のスゴさがよく分かります。
こういう映画見るとよく思いますが、作者の頭の中どうなってるんでしょうね。

気になったのは結末です。
犯人がどうなったかは原作と同じらしいんですが、あの終わり方は唐突すぎます。
あの結末の後、ある程度の間と余韻が欲しかったです。

ビートたけしが出ていたドラマ版は前に見たことがあり、映画版は初めて見ましたが、またドラマ版に興味がわいてきました。

騙し、騙され、手のひらで転がしていると思いきや、逆に転がされて。

非常に濃密なミステリー作品でした。