GODZILLASAURUS

ヴィレッジのGODZILLASAURUSのレビュー・感想・評価

ヴィレッジ(2004年製作の映画)
4.0
「再評価されている」

ネタバレあり


これまでに数回鑑賞。久しぶりの再鑑賞。
初見よりも面白く感じた。

たしか公開当初からしばらくの間は評価されていなかった。
事実、レビューも古い方が評価が低い(Yahoo!映画で)。
やはり、シックスセンスの驚きを観客が求めるからだろう。
ただ、最近のレビューは高評価が多い気がする(Yahoo!映画で)。
改めて観たり、最近初めて観る方が面白いと評価していることは、何かと比較しなければ本作は単純に面白い作品ということだろう。

オチをしっているので、細かいところや伏線を気にして鑑賞。
意外と伏線は少ない。伏線を少なくして、最初のミスリード(暮石から設定年代)をうまく引き延ばしていると思う。

森に棲む「語ってはいけないモノ」の正体は後半そうそうに発覚するが、これだけでは最後のオチを汲み取るのは少し難しいかもしれない。この辺も上手に作られている。

開けてはいけない箱を開けてから、主人公が塀の外に出るまでのテンポの良い展開が好み。
なぜ彼らがこの生活を選んだのか、どこで知り合ったのか、誰の企画なのか、この生活をどう維持しているのか、といった謎が一気に説明され、町の人との遭遇が待っている。
最後にどっと来る流れは、初期シャマランの味。

リアルにこの設定は難しいかもしれないのでファンタジーかもしれないが、もし使っても全く減らない財産があり、世界中の偉い人に顔が効き、裏社会とも繋がっているような人がいれば、もしかしたら成り立つかもしれない。

なにより再鑑賞で感じたのは、現代社会の悲しみの多さ。
簡単に理不尽に愛する人が殺されていく社会を目の当たりにすれば、誰しもがそこから抜け出し、犯罪も殺人もない社会で暮らしたいと願うはず。愛と平和に生きたいのが理想ではある。
それなのに殺人が起こってしまうのだから、皮肉なものである。星4.0
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