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真夜中の招待状のちゃむのレビュー・感想・評価

真夜中の招待状(1981年製作の映画)
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奇しくも「エレファント・マン」と同年に制作された遠藤周作原作×野村芳太郎監督のアーバンから土着的世界へと次第におどろおどろしくなる異色ミステリー。

ヒロインは代表曲「雨音はショパンの調べ」と優作ご指名で出演した「野獣死すべし」で知られる小林麻美。栄養足りてない感じのか細くスタイリッシュな身体でソバージュをそよがせ不安げな表情と頼りなげな台詞回しで失踪事件の謎を追う。こんなに着替えるヒロイン見たことないくらいなんと27着のお召し物を次々と披露(同じ日で3回くらい服が変わる)。シンプルなパンツスタイルが多いんだけどアーバン麻美によってアーリーバブルの風。催眠術をかける丹波哲郎や霊能力者の北林谷栄(お婆ちゃん役じゃないレアの黒ウィッグ姿)など怪しすぎるキャストでケレン味たっぷり。

宮下順子、鹿沼えりのロマンポルノ畑に中島ゆたかの女優陣が失踪兄弟たちの妻役を演じる。THEいやいや順子な宮下順子の濡れ場もあり。順子が出てくるだけで昏く隠微な雰囲気が漂いラストの哀しい真相に突入していくので流石。

原作は遠藤周作「闇のよぶ声」ラスト含め大幅に違うらしい。
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