とらちゃん

ゴッドファーザーPART IIのとらちゃんのレビュー・感想・評価

ゴッドファーザーPART II(1974年製作の映画)
5.0
面白すぎる。
なんで今までゴッドファーザー観てこなかったんだろう。
200分という長尺にも関わらずあっという間でした。

現在のマイケルと過去の出世していく若かりし頃のヴィトーを交互に移して話が進んでいくんだけど、心地よく進んでいくヴィトーと苦悩しているマイケルを対比しているのが良いよね〜。

マイケルは父のようにファミリーをまとめたいけど、やっぱり根っこがマイケルとヴィトーでは違うんだと思う。
ヴィトーは子供と楽しそうに接していて愛情を言葉に出すくらい家族を大切にしているけど、マイケルが家族に対してヴィトーのように接しているシーンはなかったよね。もちろん、家族のことを大切にはしていると思うけど。
フレドに対してもそうだけど、マイケルはフレドのことを組織の部下のように扱って兄弟として、家族として重要な役割を任せてもらえない。兄貴としての立場もあるのに、マイケルは上から目線。たしかに、これだと敵から甘い声をかけられれば欲が出ちゃうよね。
ヴィトーの過去とマイケルを比べて、明確に何が違ったのかは答えられないけど明らかにこの2人は違うんだなって思う。

前作と比べると面白い。
前作は勢力が弱まったけど最後、コルレオーネファミリー復活だぜ!って感じで終わって盛り上がった。今作は、組織自体は前作より大きくなっていってコルレオーネファミリー自体はハッピーエンドのはずなのに、哀愁漂う感じでうわ〜という終わり方。
前作は家族のみんなでわちゃわちゃ話し合ってどうするか決めていたりしていたのに対し、今作は大概のことはマイケル自身で全部決めちゃっていうのが前作との雰囲気の違いなのかな?
いや〜、まじで面白いな。

公聴会のところも面白かったね〜。
フランクの兄貴を連れてくるのは神の一手じゃない?一気に盤上をひっくり返しましたね。
マイケルがいかに冷徹で頭の回る人物かがこのパート2でよくわかりました。
ヴィトーは基本的に暖かい人物だったんじゃないでしょうか。パン屋を失業したのに店主に感謝してますし、自ら出て行って相談者の問題を解決するところとか?
いや〜、言語化が難しい。この2人を比べてみるといろいろなことが頭に浮かびますが、どう話せばいいのかわからない笑笑
最後、ヴィトーは多くの人に囲まれて、マイケルは孤独なのが悲しい。

それにしても、ロバート・デ・ニーロの演技がすごい。まじでヴィトーだもんね。
喋り方とか完全にマーロン・ブランドのヴィトーだもん!
ただ、ドン・ファヌッチを銃殺するところはまじでタクシードライバーのトラヴィス笑笑
めっちゃ重なる笑笑
ほぼ同じ時期の映画っていうのもあるだろうけど。

あと、ケイと最後話していたところでケイが流産じゃなくて堕胎したって言ったところまじで鳥肌たった。本当にこの2人は終わったって明らかにわかる。本当にケイが別れたかったのがそこまでの行動に出るかと。それほどまでに別れたかったのか...
衝撃の告白された後のアル・パチーノの目がやばかったね。めっちゃあそこ怖かった。
衝撃すぎたな〜。

最後のカットのマイケルのどうしてこうなったんだだ感じの顔で終わるのずるいわ。もっとこの先を観させてくれってめっちゃ思う。

ここまで、適当なことをダラダラと話させてもらいましたが、最後にまとめさせていただきます。
ヴィトーは1代目なので手本もなく、自分らしくやっていけた。家族を大切にして家族を優先、そして、ファミリーとして組織を大きくしていった。でも、マイケルは2代目。父という最高のマフィアのボスも持っている。父のようになりたかった。だから、ファミリーを大きくしていって父に追い付きたかった。しかし、父のように家族と深い関係を結ぶことが出来なくてこうなってしまった。
こんな感じですかね〜。
結局、ラストのシーンでも分かる通りマイケルは父がドンをやっていた頃コルレオーネファミリーの一員では無かったのですから父のやり方がわからないわけです。だから、それに反発されて裏切り者を出してしまった。

本当に、最高の映画でした。
Part3の評価はPart1とPart2に比べてあまり高くないようですが楽しみです!

ダラダラと適当なことを失礼しました。

50周年記念で発売される4Kのボックス買おうかな。
→買いました。

<追記>
午前十時の映画祭で観れました!

2022.68本目
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