TakumaHashimoto

灰の記憶のTakumaHashimotoのレビュー・感想・評価

灰の記憶(2001年製作の映画)
4.0
大虐殺をまるで日常のように描く。

たった109分で死の観念が変わった。これが実体験として数ヶ月続くとどのような感情になってしまうのか。
人間の最悪を描き続けている。
沈黙が象徴的に描かれている。
静止したような映像が抽象化を促し、音や匂いなどの空気感に注目させる。
死の音、死の匂い、死の空気。
死に匹敵する言語表現などない。

このようなホロコーストを主題とした映画が英語にて撮られているのは少し違和感を感じた。アメリカがホロコーストを描くのは一種のプロパガンダかそれともグローバリズムの象徴か。
様々な視点から描き続けるのは必要。
しかし、表現の純度は次第に薄まる。