灰の記憶の作品情報・感想・評価

「灰の記憶」に投稿された感想・評価

最後の少女
怨念のこもったような声が怖い。

彼らは漂い、どこにでもいる存在となった。
重たかった。
簡単に人が死んでいく世界。
サウルの息子でこの人たちの存在は知っていた。
想像を絶する世界だと思う。
ドイツ兵も次死ぬのは自分かもしれないという恐怖のもとで生きている。
戦争は何も生まない。ましてや虐殺なんてもっとうまない。しんどすぎた。
2020-09-01 ぽすれん
アウシュビッツが舞台だが、コトバは英語
米国インデペンデント系の役者を動員
全体的に暗い作品だった。
実在したユダヤ人医師の手記を基に作られた本作。ガス室で亡くなったユダヤ人を、同じユダヤ人が処理することで処刑を延期にしてもらえる部隊の話。
拷問シーンはあるけどエグい描写は特になく、精神面では安定して観ていられるけれど、観たあとに何も感じなかった。
そういう部隊が存在することは知っていた。ただ彼らがどういうことをしているのかは知ることができた。
そんなもの食べてるの!?と驚いた。
mh

mhの感想・評価

-
絶滅収容所のゾンダーコマンドについての映画。
ユダヤ人の処刑の手伝いや死体処理の使役をするかわり、四週間だけ処刑が延期になる。その恩恵に浴しているのがゾンダーコマンドで、彼らもまたユダヤ人たちだった。
「サウルの息子」ではわからなかった、ゾンダーコマンドの日常も描かれていた。
この映画のナチス親衛隊は大量にひと殺す。拷問シーンも長かった。
表面的にキツいので話が面白いかどうかなんて関係なくなってる。
こんなことが地上で行われていたということを信じたくない。でも、おそらく現在進行形で似たようなことが起きている。
つくづく戦争はよくない。
ガス室で積み重なる死体の山から、息を吹き返した少女。
自らが死ぬことを知っていてもナチに協力し、同胞をガス室に送り出すユダヤ人や鬱状態になりつつあるナチの将校…

ラストで彼らは決起する。
生き残るため、もしくは自分たちが確かにここにいたと、訴えるために。
彼らは確かにここにいたと、囁いてくるような作品。
ゾンダーコマンドという
特殊な任務に就いたのは
生き残りたい訳でなく
ナチに何かしらの
抵抗をしたかったから。

「サウルの息子」でも
あったけど、ガス室で
生き残る子供が居たという事実。
驚くが、
生き残った子供は、やはり
殺されてしまう運命なのか…
HK

HKの感想・評価

4.5
「O」なども撮った俳優のティム・ブレイク・ネルソン監督による実在するユダヤ人医師の手記を参考に描かれたホロコースト映画。キャストはデヴィッド・アークエット、スティーヴ・ブシェミ、ハーヴェイ・カイテルなどなど

第二次世界大戦中の1944年、アウシュビッツ強制収容所にはユダヤ人によって構成されたゾンダーコマンドという特殊部隊があった。彼らは他のユダヤ人をガス室に誘導し死体処理を行う代わりに、4か月の処刑猶予が施されていた。そんな中、彼らはガス室でただ一人生き残った少女を発見するのだが…

四か月の処刑猶予の分、ひもじい生活がやらされると思ったら意外と待遇がいいのね。ワインとか普通に貰っちゃって。しかし彼らがやらされていることはとんでもないことである。

映画内ではひたすらガス室で殺された人々の山のような死体を食品工場でのライン作業がごとくに火葬場に葬って灰にしていく光景が見られる。

物語としては何人かの反乱やテロを企てている人たちをメインにして、彼らが何とかして火葬場を爆破しようと試行錯誤として苛々しながら口論している様子で描いている。これが物語的な推進力をしっかりと担っている。

会話シーンが独特のテンポ感と緊張感を持っていた印象が強い。特にあのお医者さんと軍曹の駆け引きとか独特で個人的には好き。軍曹も完膚なきまでのナチ党員という訳ではなく、権力に従わざるを得ずに段々と気を病んでいく姿とかが何とも言えない。

それでいて、その映画の中で描かれる非情な現実が何とも言えない。物語途中で爆破作戦に関与している女性のユダヤ人が拷問を受けたあげくに、最後は…あの”精神的な”拷問シーンが何ともいない。この映画さりげなく女性のシャウトシーンなども含めて女優の方々が意外と頑張っていた感があるわ。

映像や演出は抑制が非常に効いていてそこが素晴らしい。後年の「縞模様のパジャマと少年」でもガス室シーンとかは敢えて見せない演出をしていたけど、ああいう鉄の扉を見せて後は籠った悲鳴などを出させることで、虐殺の凄惨さをより際立たせて、更には神聖にも見えてしまうのが何とも言えない。

戦争映画で一番大切な人間の業という部分をとにかく全面的に出して、悲惨な物として取り扱っている所がやはり素晴らしかったと思う。こういうとにかく暗い戦争映画とかは大好きですね。

舞台はナチスながらアメリカ製作なために登場人物が映画で喋っている所ってあちら側の人からすれば違和感はないのですかね。「戦争のはらわた」でも同じような感想を持ちました。日本人が中国人や韓国人を演じているような感覚に近いのか?

終盤の展開なども含めて最後まで救いようのない結末が素晴らしいですね。「カティンの森」とかの終盤の冷徹な惨殺描写を全編に渡って見せられたような感覚に陥りますね。リアルな殺戮描写がとても良かったと思いますよ。

スティーブ・ブジェミはなんか妙に目立ってしまったかのような印象ですが、あまり劇中では活躍するような所がない。まあそれでも見れて良かったと思います。

人々が事実を知らされることもなく行列をなしてガス室に向かっていく所が何とも言えない。
犬

犬の感想・評価

3.4
首飾り

第2次大戦末期にアウシュビッツ強制収容所で実際に起きた事件をもとにつくられた舞台劇を映像化したドラマ

灰の意味

少女が
何とも重たい

ラスト
恐ろしすぎます
R

Rの感想・評価

4.8
第二次世界大戦中アウシュッヴィッツなどの強制収容所は、秘密裏に虐殺工場として機能し、ユダヤ人全滅作戦が決行されていた。収容されたユダヤ人の中にはゾンダーコマンドという特殊部隊があり、彼らは自分と同じユダヤ人たちに呼びかける。これから皆さんシャワーを浴びます、シラミがいては困るのでね、シャワー室から出てきたときに自分のモノがすぐ分かるよう、服をかけるホックの番号札を覚えておいてくれ、と。そう安心させてガス室に送り込み、事後、おびただしい数の死体を焼却し、処分する。その代わりに、4ヶ月、命の猶予を与えられ、その間ユダヤ人としては特権的といえる生活を送ることができる。彼らは、直接的に同胞の命を奪っているわけではないから、と自分を納得させて作業を行なっているのだが、ある日、ガス室の死体の中にひとり、生き残っている少女を発見する。せめてこの子だけでも、と、かくまって治療し、できればここから逃してやりたいと思うのだが… 。と同時に、彼らは軍備工場の女たちに、火薬をくすね取って運んでもらい、焼却炉を爆破する計画を立てている。ところが、蜂起の決行をどういう形で行うかで口論している最中、ドイツ兵に火薬運搬がバレてしまい、関わっていた女3人が拷問を受け始める。という流れで、最初から最後まで、こんなヘビーで鬱な映画は他にない!と言い切れるくらい凄まじいシーンの連続。シャワー室前の脱衣時、呼びかけにしつこく歯向かってくるユダヤ人の男、そいつをボッコボコに殴り殺すゾンダーコマンド、ぎゃーーーーーーーー!!! ああああーーーーーーーー!!!ぎゃーーーーーーーーー!!!と目を剥いて絶叫し続ける男の妻…うわああ、と思ってると…さらなる悲劇が……全身鳥肌…このシーンはすごすぎて何度も早戻しして見入ってしまった。それ以降も、ガス室の阿鼻叫喚、処理後のガス室内の惨状、火薬運搬した女たちへの凄惨極まりない拷問、彼女たちの最期の選択、そして言葉を失い脱力するしかないラストシーン…と、次から次に何もかもひどすぎて目が離せない。ここまで行くと感情マヒして、次は何が起こるんだ?と期待してしまってないかい?と思わず自分に問いかける。究極の地獄のなかでユダヤ人たちは、近々自分は確実に殺されるという前提でしこしこ生きてて、いやーもう意味わからん、ドイツ人に関しても何が何だか分からない、どーなってんの? どうやったら人間ここまでなれる? 見てるこっちがおかしくなりそう。音楽のないなかごおおおおおおおと鳴り響いている低音がさらに神経を逆なでる。これはマジでとんでもない。サウルの息子が好きな人は是非とも見るべきですし、サウル内容はいいと思うがクセ強すぎたな、と感じる人はこっちはストライクなはず。ただ、見てて結構気になるのは、全員が英語を喋ってるってこと。ひとつの言語の代わりならよくあることやからいいとしても、ハンガリー語も英語、ポーランド語も英語、唯一ドイツ訛りの英語話すドイツ人は、他の言語の代わりに使われてる英語は理解できてない、みたいなシーンがあって、いやいや、それはさすがにおかし過ぎるわ!!!ってなった笑 あと、このシビアな内容とこのリアルさで、ハーベイカイテルやスティーブブシェミなどの大物俳優が出ると、かなり浮いて見え、若干違和感。けど、そんなことはもーいいや、ってなるくらい衝撃が強まっていくので、映画としての激しさと意義の方を推したいと思います。最後はうめき声出るくらい胸が引き裂かれた。あんな悲痛極まりないByeは今まで聞いたことがないし、二度と聞くことはないだろう。そしてそのあとのアレも。こんなに意味の深い人間の生命を、大事な大事な生活を、未来を、こんなに無意味に、無残に、消してしまえる人間の魔性に、絶望に、ただただ圧倒された。これはドイツ人とユダヤ人だから起きたというものでは決してない。虐殺は人類の歴史に遍在してる。ただ規模が驚異的に大きかった、というだけだ。そして今後またこれが繰り返されない保証なんて全然ない。だからぼくたち人類は、何がどうあれ絶対に貫かなければならぬ平和のための根本思想を確立し、一人ひとりの心の中でそれを培っていかなければならない、心の中に平和のとりでを築かなければならない。人間の生命の尊厳だけは絶対に冒してはならないし、常にあらゆる呪縛からの自由と自立を目指さねばならない、ということを強調しながら、スマホを置きたいと思います。もう寝ます。おやすみ。

あなたにおすすめの記事