HayatoHorigome

メメントのHayatoHorigomeのレビュー・感想・評価

メメント(2000年製作の映画)
3.5
難解映画の代表作の1つといえるメメント。あらすじが「10分しか記憶がもたない男が復讐を果たそうとするサスペンス」的な認識で、とにかく「難しい」というレビューが多かったので手に取る億劫さを感じてた。今回も周りで「メメント面白い」と話題になったのをきっかけに鑑賞。
少し逸れますが、ミステリーやサスペンス系は興味関心のアンテナに引っかかりやすいけど、1発で理解できないことが多くて、「なんだったんだ?」となりがち汗 なので自分から観ようとすると大抵作品選びに失敗するので誰かからのレコメンドじゃないと観ないようにしています。
監督はバットマンシリーズのクリストファー・ノーラン。原作「メメント・モリ」は弟のジョナサン・ノーラン。主演のガイ・ピアースは全く知らなかったが、ナタリー役のキャリー=アン・アンモスとテディ役のジョー・パントリアーノはマトリックスをちょうど観たばかりだったのでピンと来た。話しが逸れますが、知ってる役者や監督が増えること自体が楽しいと感じてます。
感想としては、やっぱり難しい!かなり集中して、特殊な撮影方法も頭の中で整理しながら追いかけていくものの、「あれ、これってそもそもなんだったんだっけ?」となりまるで自分がレナードになってしまった感覚に陥っていた。。。
結末シーンからのスタートでネタバレしながら観ている思いながら、そこまでのプロセスがわからないため、シーンを追うごとに物語に引き込まれてしまったが、それでも1度観ただけでは理解がかなり難しい。また、カラーのシーンとモノクロのシーンが真逆から進んで最後に交錯する形は美しいが、それもより理解を難解にさせていると感じた。
レナードが前方性健忘であることを、結果的には都合よく自分の中で過去の記憶も改竄しており、またそのことを知ったテディやナタリーはこれも都合よくレナードを利用しようとしていて、みんな腹の中に一物を抱えた状態でやりあっているのが人間の怖さを描いているようだった。