Ayumi

メメントのAyumiのレビュー・感想・評価

メメント(2000年製作の映画)
3.8
映画の構成は天才的。時系列は逆なのに、映画の終わりにかけて謎が解け、オチは最後に来る。

ただこれから見る方に注意して欲しいのは、モノクロシーンは時系列通り、映画の初めから終わりにかけて進んでいるということ。モノクロは「時系列通り」に、カラーは「時系列とは逆」に進み、映画の終わりでちょうどモノクロからカラーへと話が繋がる構成になってます。ということを念頭において見れば、だいぶ混乱が防げると思う。

クリストファーノーランの映画は理屈っぽい割には説明が少ない。納得のいく論理的な答えが欲しい!と思ってしまう、私のような人は、見た後しばらく頭を悩ませ、結局謎は解けず、消化不良のような気分になると思う。映画内の説明はあまりにも少ないし、映画に出てくる数少ない証拠だって嘘か本当かわからない。からどれだけ答えを探そうとしても推測の域を出ることはない。謎は謎のまま。

それからあんまり論理的に考えようとするとどうしても矛盾が生じてしまうのが、この映画の構成上の仕方ない問題。10分で記憶がなくなるということ自体疑わしくなるような部分も多いし、時系列を戻して考えると不自然に思える部分も多い。色々考えて私が至った結論は、メメントは「時系列は逆なのにオチは最後に来るという、斬新な構成を楽しむ映画」だということ。色々考えても仕方ない。実際、構成自体はとても面白かった!
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