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天国と地獄のsのレビュー・感想・評価

天国と地獄(1963年製作の映画)
4.0
誘拐・刑事・格差

ナショナルシューズの常務、権藤金吾の息子が誘拐され、身代金を要求されます。ですが誘拐されたのは彼の息子ではなく、運転手の息子。果たして権藤は身代金3000万を払うのか…

前半部分は権藤が金を払うのか、払う場合彼はどうなるのか、そして彼の心の揺れ動きに焦点が当てられます。
後半部分は、誘拐事件に関して微に入り細に入り捜査していく刑事達が描かれていきます。これが現実の刑事の姿かはわかりませんが、黒澤明の細かい描写にはそう思わせるだけの説得力があります。

前半部分も後半部分も、手に汗握るという緊張感が良いのですが、種類が違う緊張感であることも面白いです。権藤の心の揺れ動きと、犯人に迫っていく刑事達の様子、そのどちらにも見応えがあります。
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