百合

夜霧の恋人たちの百合のレビュー・感想・評価

夜霧の恋人たち(1968年製作の映画)
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ドワネルの冒険

フィルムのとても質感が好きだった。普通の35ミリフィルムですよね?なんだろうあの質感の‘ある’感じというか、パチパチしてるというか、8ミリみたいっていうか、絵画で言うなら油絵っぽいというか…
マダムをムッシューと言い間違えたのは実際にやっちゃったやつらしい。かわいいねドワネル少年。
探偵というアウトサイドから見守る仕事でしか生きていけない感じ、というか探偵だってうまくはいってないんですが。とにかくアウトサイダーという姿の構築を徹底していたな。
でもまぁコメディがやりたかったんでしょうね。ラストのあの男をドワネルの彼女に「狂ってるわ」と言わせることでコメディとして完成する。つまり世界の中心が複数あるし、それを同時に見せちゃうのがコメディなのだから、やっぱりドワネルと近似したあの男の存在は必須なわけです。
お行儀良く、というかわりと理性的に構築されてる感じがする作品。
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