ベビーパウダー山崎

ジェラシー・ゲームのベビーパウダー山崎のレビュー・感想・評価

ジェラシー・ゲーム(1982年製作の映画)
3.5
夏木陽介がテレビのニュースで事故を知って、ああ取り返しのつかない別れ方をしましたねで終わるならまだわかるが、そのあとにトラックと正面衝突してぐちゃぐちゃになった車から血みどろの大信田礼子と村上弘明が這い出てきて命尽きる陰惨な事故現場のくだりを嫌がらせのようにわざわざ映すのは流石にヤバい。高橋ひとみが精子を子宮まで届かすための謎の受胎ムーブもなんだか気持ち悪いし、無駄に長すぎて唖然とする。ロマンポルノの自由さに胡坐をかいて変な映画を見せてやろうという厭らしさではなく、東陽一が作家として堂々と撮り切った挙句に産み落とされた奇物って感じで異様な光り方をしている(カナザワ映画祭あたりで流れてもおかしくないような)。このころの夏木陽介はチャールズ・ブロンソンとそっくり。