ベビーパウダー山崎さんの映画レビュー・感想・評価

ベビーパウダー山崎

ベビーパウダー山崎

女教師狩り(1982年製作の映画)

3.5

キッカケがあり、そこから二本の道を作って、終盤にもう一度結びつける。夜のプールから始まり、水槽、海、土砂降り、雨上がりのプールで閉める、すべて水のイメージで統一。水槽でのグッピーとプールにいるメダカ、>>続きを読む

ビル・マーレイ・クリスマス(2015年製作の映画)

3.5

板前に扮したPhoenixが歌って、ラシダ・ジョーンズとジェイソン・シュワルツマンがデュエットして、ビル・マーレイ、ジョージ・クルーニー、マイリー・サイラスがクリスマス曲を歌い上げる夢のような組み合わ>>続きを読む

ルシファー・ライジング(1972年製作の映画)

3.5

マンソン一派のボビー・ボーソレイユが音楽、正しさから外れた行為に対しては罰が与えられ社会から抹殺される世界になりつつあるが、人殺しが関わった芸術(表現)は時代を超えて今でも神秘的な狂気を身にまとい私達>>続きを読む

偏差値 H倶楽部(1987年製作の映画)

3.0

「あなたどこの高校?」「聖フェラチオ学園です!!」。ポルノのセックスコメディは基本苦手だけど、バカバカしさの底が抜けていて、ここまでナンセンスな混乱劇だと愉しむしかない。男と女が結ばれて…みたいな定形>>続きを読む

海賊の町(1983年製作の映画)

4.0

シュルレアリスムの極北。一から十まで話がわからない、だからといってその出鱈目さにあざとさはない、己の正しさを誇るかの如く全裸で町中を闊歩している狂人を見つめているような表現、痺れる。暴力、夢遊病、多重>>続きを読む

自分自身の眼で見る行為(1971年製作の映画)

3.0

スタン・ブラッケージの死体解剖Film。ただ刻まれるだけの死体一つでも個性がある、そこから人生が見える、なんとなく生活が想像できる。皮が切られ、内臓が取り出され、人間の身体は思っている以上に複雑に組み>>続きを読む

イメージの本(2018年製作の映画)

4.0

世界(社会)は暴力で形作られているので、映画が暴力に取り憑かれているのは諦めるしかない。世界=暴力=映画(映像)。老いた身体と脳、朽ちていく己の眼に映る映画(世界)も終りが近い。新しいとか古臭いに一切>>続きを読む

クライマックス 犯される花嫁(1980年製作の映画)

2.5

純愛とヤクザとメロドラマ。白鳥信一はどのジャンルも手堅いけど、作品に触れて湧き上がるような興奮はない。好きでもない相手と結婚する前に許されなかった恋人と妄想でセックスして心中する、魂は死に肉体だけが生>>続きを読む

ファイナル・ガールズ 惨劇のシナリオ(2015年製作の映画)

2.5

メタとしてのコメディと親子の泣きのドラマ、肝心のホラーが響いてこないのは萎える。開ききった眼に焼き付けたいのは恐怖、残虐、暴力、血みどろ、皆殺し。ああ良かったで笑いあう安堵のホラーは地獄の釜。

絶頂姉妹 堕ちる(1982年製作の映画)

4.0

いどあきおのシナリオ、呪われた血、逃れられない家族の業。いったん地獄に足を踏み入れてしまうと、いくら洗い流しても心身を侵食している黒くて暗い闇は決して落とせない。底辺から這い上がり、浮ついた夢を見させ>>続きを読む

子猫をお願い(2001年製作の映画)

4.5

00年代ベスト。配信終わるギリギリで久々に見返した。女性の生きづらさ、(男性)社会へのレジスタンス、自由と解放のため友情と共闘の握手。絶妙にダサいラストとか未だにぐっと来る。携帯(スマホ)をもっとも上>>続きを読む

Summer Heat(英題)(1968年製作の映画)

2.5

そして『狂った果実』を香港でセルフリメイクした本作も見た。展開も構図もほぼほぼ同じ。オリジナルの伝わりづらい感情はセリフと態度で明確になり、ボートで轢き殺したあと海が血で染まっていく暴力的なカットが付>>続きを読む

狂った果実(1956年製作の映画)

3.0

昨夜は根岸の『狂った果実』を見て朝っぱらから中平の『狂った果実』を見る。歯並びガタガタな石原裕次郎はちゃらちゃらしたチンピラ役のほうが性に合ってる。童貞の生真面目BOYな津川雅彦、80年代に入るとバブ>>続きを読む

濡れた週末(1979年製作の映画)

4.0

セックスと嫉妬と誘拐と不倫と暴力、それはそれとして「別に」と「どうでもいい」で出来ている関係性。最高。根岸吉太郎の映画、バカバカしくて安っぽいくだりが一つもない、大仰な虚構を排し日常に紛れて作り手の世>>続きを読む

狂った果実(1981年製作の映画)

3.5

やさぐれた本間優二、若い頃の猪瀬直樹に似ていないこともない。久しぶりに見直したが『十九歳の地図』ありきの映画。ATGっぽいラストは好きじゃない。ガソリンスタンド、場末のスナック、たけちゃんの『3-4x>>続きを読む

痴漢電車 下着検札(1984年製作の映画)

3.0

松本清張のモノマネで60分出続ける竹中直人とか一ミリも好きではないけど、コメディでもドラマでもホラーでもジャンル映画に身も心も捧げて100で撮り切る滝田監督の肩の強さには毎回感服、Respect。

アルプス(2011年製作の映画)

3.5

死体を蘇らせてまぐわう禁忌と同列に心の喪失を偽の感情(肉体)で埋めようとする行為そのものが倫理に反していて、それでも続けるとなると当然、頭はおかしくなる。不在の母と見え隠れしている近親相姦的な父との関>>続きを読む

アワ・ボディ(2018年製作の映画)

2.0

行き詰まっていた私、マラソンを知って、友との別れを経験して自分らしく生きてみる的なユニクロのCM程度の出来。映画はくだらないが徹底した平凡さを演じきるチェ・ヒソの素晴らしさに+0.5。

美姉妹肉奴隷(1986年製作の映画)

2.0

晩年のポルノは金も時間もなく、ほぼロケでの撮影、「映画」は段々と安くなり、その場限りのやっつけになっていく。初期から監督していた藤井克彦とか西村昭五郎は衰退してくジャンルをどのように見つめ、どんなモチ>>続きを読む

ワイルド・ボーイ(1989年製作の映画)

3.0

拾ってきた野良犬に餌をヤラずに躾けても暴れるのは当然。暴力と虐待のポール・L・スミスと意味なく女装しているデヴィッド・キャラダイン。キチガイとデブとオカマの共闘、町の自警団との殺し合いは多勢に無勢、逆>>続きを読む

プティ・カンカン2:/クワンクワンと人間でないモノたち(2018年製作の映画)

2.0

これ笑えるでしょ~としたり顔で描くシュールなくだり(ギャグ)、なにもかもスベっていて全然面白くないよって誰かデュモンに教えてあげて。『ボディ・スナッチャーズ』『ステップフォード・ワイフ』からの生者と死>>続きを読む

プティ・カンカン(2014年製作の映画)

2.0

バイト先の鬱陶しい先輩にいらねえのに無理やり買わされて渋々行ったつまんねえ演劇(シュールなコント風)を三時間半見せられた地獄な感じ。ド田舎は知恵遅れと変な面したクソガキと横暴な警察しかいない無法地帯だ>>続きを読む

悪魔のはらわた(1973年製作の映画)

4.0

ポール・モリセイの最高傑作。流れでまた見てしまったが、死体が散らばり吊るされた男にその男をこれから切り刻もうとする子ども、ラストの美しさは本物。穿った見方をしてしまうと、ウド・キア扮するフランケン博士>>続きを読む

愛しのジュニー・ムーン(1970年製作の映画)

3.5

キチガイに露出プレイを強要されて、その行為を変態だと笑ったらぶん殴られて車のバッテリー液を顔にかけられて大火傷するライザ・ミネリ。ミネリの顔面にはケロイド痕が醜く残り、病院で知り合ったてんかん持ちの若>>続きを読む

サム・ガール(1998年製作の映画)

2.0

だらだらと遊んでいる若者たちの(90年代)群像劇。向こうでは評判が良かったので見たが、それぞれ名のある役者がお決まりのキャラクター(女性に純潔を求める童貞や見た目通りのヤリマン)を配分どおりに分かりや>>続きを読む

ケイト(2021年製作の映画)

2.5

なぜだかちょくちょく作られる日本を舞台にしたNetflixアメリカ映画。バーニラ♪バニラ♪の宣伝トラックから始まりビルに映し出される巨大動画広告、アニメ、コスプレ、ゲーム、やくざ、能、入れ墨、銭湯、ゴ>>続きを読む

団鬼六 緊縛卍責め(1984年製作の映画)

3.0

肉体を虐め騒ぎ散らかす即物的なSMポルノより、その行為が関係性や精神的な苦痛にまで侵食する作品のほうが好きなので、高倉美貴の美しさ含めて作り手の思いは十分に受け止めた。SMによって人生を狂わされた姉が>>続きを読む

処女の生血(1974年製作の映画)

3.5

久々に見返したがウド・キア痩せてるなあ。四姉妹はたんなる餌でしかなく(作り手が一ミリも興味ない)、ウド・キアとジョー・ダレッサンドロ、美男子二人並ばして血みどろありきでイチャイチャさせている。
ウォー
>>続きを読む

危険な恋人(1968年製作の映画)

2.0

ジャン=ルイ・トランティニャンとエヴァ・オーリンで『勝手にしやがれ』がヤリたかったのか、ゴダール、アントニオーニ、サイケ、ジャーロ…どこかの誰かの洗練された映像(手法)を手あたり次第に取り込み、短いシ>>続きを読む

トゥ・ヘル(2018年製作の映画)

2.5

ホワイト・トラッシュの義父を誘惑する娘、アメリカンポルノ定番の図式をニコラス・ケイジが演じていて虚しくなった。首絞めての幽体離脱に悪霊の憑依、オカルトかといえばそんな映画でもなく、貧乏白人の下衆で醜い>>続きを読む

花束みたいな恋をした(2021年製作の映画)

3.0

齢六十、中卒にして前科二犯、未だ恥ずかしながら童貞の小生にしてみればすべてが夢幻、夢精発車オーライであります!おーい水島、一緒にニッポンに帰ろう!!

(秘)温泉 岩風呂の情事(1977年製作の映画)

2.0

前に見たのをすっかり忘れてだらだら再見してしまったが、林功のポルノを二度見るってことほど無駄な時間はない。老いた親が知ったら悲しむほど無駄な時間。陳腐で平坦なドラマ、林功の「シナリオに書かれているから>>続きを読む

ソフィー・マルソーの 愛人日記(1991年製作の映画)

3.5

ズラウスキー、別に熱狂的に好きってわけではないけど毎回ラストが抜群だから許してしまう。近しい者同士で愛し憎しみあい、血の濃さ、混沌、その先にあるのは当然の如く深くて暗い喪失。誰もが不幸になる未来を示し>>続きを読む

テリー・ギリアムのドン・キホーテ(2018年製作の映画)

2.5

うまくいかなかった人生(日常)から逃げ出して世界の主役になれる誇大妄想、テリー・ギリアムの映画はキチガイの夢物語。追いかけてきた作家だけど、焼き直しと自家中毒しかなくなった老人の表現はなかなかキツい。>>続きを読む

陰謀(1995年製作の映画)

3.0

流行りの二番煎じ、三番煎じで金を儲けるD級監督ジョン・エアーズの最高傑作らしい。序盤のエレベーターでの駆け引き、終盤の高層マンション備え付けのゴンドラでのアクション、どちらも高低差を利用した宙吊りの見>>続きを読む

昭和おんなみち 裸性門(1973年製作の映画)

3.0

曽根中生には曽根の世界があり、大和屋竺の世界はまた別の地平にあり、その二人の表現が捻れてぶつかったり融合したりで、全体的にはまとまりなく終わっている。血の因果がめぐる、血みどろの結末。目を引く(語りた>>続きを読む

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