「鬱映画」、「胸糞作品」として名高い本作。
ようやく鑑賞しました。
嵐が去った翌朝、濃霧に覆われた町が舞台。
買い出しのためスーパーマーケットを訪れたデヴィッドと息子ですが、そこに「霧の中に何かがいる」と叫ぶ血まみれの老人が登場。
見えない敵に怯え、身動きが取れなくなった人々と謎の生物との戦い、人間同士の争い、崩壊する精神が描かれております。
本作は緊張感、登場人物の感情描写、生物の造形、カメラワーク、演出が良く、先ずモンスターパニックとしてかなり秀逸な作品と思います。
又、極限状態で人間が何に縋るかという心理描写が優れています。
序盤は嘲笑されていた宗教おばさんに希望が薄れるにつれ、皆が依存していく様子。
彼女の扇動により人々が正気を失っていく様は非常に恐ろしいです。
この映画が鬱映画と言われる最大の所以は、最後まで希望に縋り、ついにはスーパーを出る決心をしたデヴィッドご一行に待ち受けるラストでしょう。
確かにこれは尾を引く辛さですね。
明日会社休みで良かったです。