にひみ

ミストのにひみのレビュー・感想・評価

ミスト(2007年製作の映画)
1.4
穏やかな日曜の午後14時、天気は呆れるほどに快晴。こんな日は頭を使いたくない。難解ではなく目で楽しめるような作品を観たい気分だ。
Netflixを弄っていると、本作が目に入った。いつかは観ようと思っていたが、今まで観ていなかった本作。ラストが衝撃という知識だけで鑑賞。
クッソつまんねえ。今までの最高の日曜を返せ。

なんこれ。鑑賞中つまらなすぎて、逆にテンションが上がった。良いところが1つもない。強いて言うなら子役の演技は良かったと感じる。自然だった。
良かったところは以上。悪かった部分を書いていく。

まず、キャラクター全員どうでもいい。マジでどうでもいい。本当に1人も共感できないため、生きようが死のうが喧嘩しようが殺されようが、1ミリも心が動くことはない。
パニックホラーにありがちな、バカなキャラクターが本作にもゴロゴロいる。ただ、それ以上にバカな人間がいるのだ。他でもない、主人公だ。キメェ。
絶対に死傷者を出さない、自分の命が危険に晒されても他人の命を守るという、文面だけ見ればそれはそれはかっこいい男なのだが...
まず、主人公には家族がいる。守らなければならないものがある。ましてや、同じ現場に実の子供がいるのだ。そんな状況で見知らぬ奴を治療するためにわざわざ自分の命を危険に晒すのだ。1番のバカではないだろうか。
主人公に家族がいない、守るべき人がいないということなら、見知らぬ誰かを助けるのはめちゃくちゃかっこいいと思うが、父の義務は何よりも家族だろう。見知らぬ誰かのために命を危険に晒すことではない、しかも実の子供が見ている場面で。子供に父が死ぬ瞬間を見せる可能性すらある。
先ほども書いた通り、この主人公、かなりキメェ。

衝撃のラストについても別にどうとも思わなかった。いわゆる鬱的なラストだが、上でも書いた通り、キャラクター全員がどうでもいいため、どんな結末だろうが心が動くことはない。
また、このラストを観せて観客に何を伝えたかったのだろうか。ただ、このラストをやりたかっただけではないだろうか。
制作側のオナニーを見せつけられた感覚である。

スプラッタシーンも安っぽさがものすごい。頑張って観客にヒヤヒヤしてもらうため、色々と練ったとは思うのだが、制作側の頑張りが透けて見えてしまい、かなり冷めた。
別に頑張っていることは素晴らしいことなのだが、「いくらなんでもおかしいだろ」みたいな、ドリフのようなスプラッタシーンである。観客のことをまるで考えてない。

レビューが低いのは、衝撃のラストが賛否両論だからなのかな、と思っていたが全くそんなことなかった。普通につまんねえ。
中身の薄い会話、バカなキャラクターたち、逃げるようにして、最後まで掘り下げないストーリー展開。
これまでバカなキャラクターを批判してきたが、盲点。制作側がバカなのだろう。
人生トップクラスに入る下位作品である。
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