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欲望の翼のびのレビュー・感想・評価

欲望の翼(1990年製作の映画)
4.5
2023/017

「1960年4月16日、3時1分前、君は僕といた。この1分を忘れない。君とは“1分の友達”だ」

映画が始まってすぐレスリーチャンに全ての人が魅了された台詞。

近づいたら絶対にダメなのに近づかずにはいられないそんな魅了を持ったヨディ。
それに翻弄された2人の女性と、その2人を愛した2人の男性。

ヨディを主軸に5人の中で巻き起こる叶わぬ恋

ヨディは女性に対して粗雑だが、執拗に義母に実母が誰なのかに聞きだそうとする。
それは、実母に会う事で自分が実母に本当は愛されていて、自分自身も人を愛する事ができるという安心感が欲しかったのか、

実母を見つけ出したヨディだが、会う事は叶わなかった。
実母の顔も見ることの叶わなかったヨディは自分の顔を見せずにその場を立ち去る。
その背中は哀しさで広がっていた。

脚のない鳥がいるらしい。
脚のない鳥は飛び続け、疲れたら風の中で眠り、そして生涯でただ一度地面に降りる。
-それが最期の時。

ヨディは脚のない鳥だったのか、

最後のシーンにトニーレオンが出てくるが、
この欲望の翼は本来続編が作られる予定であった。
だが、予算の都合で無くなり、60年代シリーズ2作目となる「花様年華」に続くことになる。
本作でスーが自分の従姉妹が商社勤めで今度結婚するという話があるが、それは「花様年華」のチャンで、本作のトニーレオンに繋がるのかなとワクワクしました。
び