てぃー

メリエスの素晴らしき映画魔術のてぃーのレビュー・感想・評価

3.5
ミシェル・ゴンドリーっぽいと思って視聴。
大いに影響受けてそう。

映画創成期の名作『月世界旅行』とメリエスの功績、
彩色版フィルムの復元。

いまは当たり前のようにCGや特殊効果が
多用されて映画が作られてるけど、
今みたいに自由に編集も出来ない
当時のことを考えたら
メリエスの映画はめちゃくちゃ画期的で、
そりゃ人気出るだろうなって。
トラブルきっかけで、
シーンを飛ばすことを思いつくのすごいし、
他にも合成とか。

『月世界旅行』以外の映像もあったけど、
マジックみたいな仕掛けで、
おもしろい見せ物としての要素が強かった。
アイデアマンかつエンターテイナーで、
メリエスがいなかったら生まれてない映画もあるんだろうな。

CGがない時代に、
空想を現実に引っ張り込むセンスが本当にすごい。

メリエスの半生についても
映画関係者のインタビュー交えながら
言及されてて興味深かった。
空想からリアリティに人びとの興味が移行して、
飽きられてしまうのすごい切なかった。
大衆って無責任で勝手だな。

あとエジソン。
偉人としか教えられないけど、
海賊版で不当に利益得たりしてて最悪だった。
まあ聖人ではないしな。

後半のフィルムの復元は途轍もない
根気と時間が必要な作業で、
すごいなの一言に尽きる。

彩色版って何?って思ってたけど、
カラーで映像を録画できる技術がない時代は、
手作業でフィルに1コマずつ色塗ってたって言ってて、
これも途方のない作業すぎる。
それからフィルムって
あんな劣化するのかって思ったし、
よく剥がせたなって感じだし、
100年以上昔のフィルムを
どうにか復元できる現代の技術すごい。