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バッファロー’66のvioletのレビュー・感想・評価

バッファロー’66(1998年製作の映画)
5.0
なにこれ最高、だいっすきなんだが…
ジャンル不明な感じが他のどの作品にも似つかない。色んなジャンルを中途半端に掻い摘んで凝縮した闇鍋映画なんだけど、絶妙なバランスで整然と、スタイリッシュに成立してた。前半はハイスピードで展開し、中盤はゆっくり淡々と、そしてラスト10分ぐらいで一気にもってく緩急の作り方が完璧だった。

愛すべきバカ男ビリー…
威勢がいいのは見かけだけ。容姿もThe男って感じで怖くて強そうだから最初こそ警戒するけど、実は中身は腰抜けで単純な反抗期の少年って感じ。非常に愛せます。レイラも本当にかわいい。エキセントリック親に怖気づくビリーを差し置いて、器用に事を進めるのが痛快でたまんねえ。二人のパワーバランスがちょうど良くてだな… $2のフォトブースのシーンは良すぎたよね… ビリーとレイラ、最高のキュートカップルだ。

構図や編集も独創的で、最初からずっと惹き込まれてた。座りこむビリーの周りを小さな映像がどんどん囲っていくのとか、ビリーの実家での顔合わせシーンで4人それぞれのpovに切り替わったりとか、見たことないものをたくさん見た。エンドクレジットで何度もVincent Galloって表示されるのも痺れたな。

とりあえず熱々のホットチョコレート飲みたい。
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