まつぼっくりん

千年女優のまつぼっくりんのレビュー・感想・評価

千年女優(2001年製作の映画)
4.5
人生とお芝居と取材が入り乱れる名作。

今敏監督の2作目映画。2作目観て分かったけど、作風は空想と現実が入り乱れる感じなのか。前作のパーフェクトブルーがサイコホラーだったのに対して今作はまったくホラー要素はなく、純粋な恋愛のも。サイコホラーは何処に笑

芝居という空想と人生という現実が混じったいく内容だが観ててとにかく振り回される。こんな出来事があったのかと思いきや芝居かよってシーンがたくさん。戦争後の焼け野原が空想の出来事?と錯覚する場面があります。別の時代の人で違う時代を見れば必ずそう思うばずで、江戸時代の人が現代を見たら空想と錯覚するが、私たちにとってはちゃんとした現実だ。逆も然り。

最初の方に監督から千代子に「役になりきれば自然とセリフが出てくる」いう内容があったが、どんな役でも役者の人間性が役に滲み出ると思う。スペルバーグのフェイブルマンズのインタビューで、どんな気をつけていても自然に監督の人生観が作品に投影されるというのがあったを思い出した。
そう思うと私たちも自分というキャラを演じる役者なんじゃねって思う部分もある。

とにかく面白かった!