萩原くわがた

アメリカン忍者の萩原くわがたのレビュー・感想・評価

アメリカン忍者(1985年製作の映画)
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タイトル通り、アメリカ人の忍者が悪を砕くアクション活劇。アメリカン忍者という強烈なアクのタイトルだが本編の内容は名前負けすることなくぶっちぎった面白さ。ストーリーそのものに深さはなく、故に絵面が面白いシーンがとにかく敷き詰められている。
例えば主人公とヒロインのデートシーンなんかは始まって10秒足らずで朝から晩になって終わるけど悪の忍者軍団が忍者修行パークで様々な鍛錬に励む姿は数分に渡りたっぷりと見せてくれる。少しでも冗長さを生むシーンは潔く全てカットされており、故に物語上「そんな偶然ありえる!?」みたいな不思議なポイントも何度か現れるが、画面上が面白すぎて気にしている暇はない。
忍者といえば様々な武器、暗殺、アクロバット、九字切り…そんな皆が見たい「忍者」が宝箱のように詰め込まれている。アクションのクオリティも敵役の日本人空手家山下タダシ氏が演じる黒星忍者が保証してくれる。また、上でメインストーリーに深みは無いと書いたが、少し足早にグイグイと進む友情や恋愛、師弟関係要素も良いアクセントとして作品を盛り上げている。特に主人公と親友となる黒人の軍格闘技コーチはその筋肉と気さくな性格で愛着が湧くキャラとなっている。