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錆びた黄金のjanrobot21のレビュー・感想・評価

錆びた黄金(1981年製作の映画)
3.4
ニコラス・ローグの黄金に取り憑かれた男の栄光と没落を描いた映画。

前半はジーン・ハックマンが黄金を探し当て富を築くも、ルトガー・ハウアー演じる娘の夫に愛する娘を取られ嫉妬に狂う姿を描きます。

ハックマンがいい演技をしていて、ニコラス・ローグのさりげなく色を強調した美しい画作りに期待が膨らみます。

後半になるにつれ、この男自身の執着心が原因で破滅へと向かう姿は観る者に最悪の結末を予想させてくれます。

ただ意外や早々とその結末がきた後は、裁判シーンへと行き、この主人公がどういう人物だったかを語るのですが、うーん、少しだるい。

男がある物に執着して身を滅ぼしていく大河ロマンは過去何度となく作られてきました。時には、黄金、石油、女性、麻薬などなど傑作も多い語り口ですが、この映画はルトガー・ハウアーも強烈なおかげで、ハックマンと魅力半々になっているのがだるい原因でしょうか。
それとも執着心がイマイチ見えてこないせいでしょうか。

うーん、ニコラス・ローグは赤い影を撮った素晴らしい監督だと思うのですが、これは今ひとつ。
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