Bobsan

肉欲のオーディション/切り裂かれたヒロインたちのBobsanのレビュー・感想・評価

3.8
なんだか凄いタイトルですが、原題はシンプルに「CURTAINS」。主演は「コレクター」(65)のサマンサ・エッガーで役名もサマンサです。
監督もジョナサン・ストライカーなる人物で劇中のクズ映画監督の名前もストライカー。しかし本当はベルギー人のリチャード・シュプカという人が監督していたのですがプロデューサーのピーター・シンプソン(『プロムナイト』(80))が勝手に本来の結末を変え、その部分を別人に演出させた為、シュプカ監督がクレジットを拒否したのでジョナサン・ストライカー名義となったそうです。なのでエンドロールもシュプカ監督分と追加分のクレジットが別れています。
シュプカ監督の作家性と「プロムナイト」が当たって二匹目のドジョウを狙って儲けようとするシンプソンとでは水と油。出来上がった作品もサマンサ・エッガーがストライカーを銃殺するあたりから迷走し、取ってつけたような結末に強引に持っていくという残念な結果になってしまいました。
それでも人形を使ったショックシーンや不気味な老婆のマスクを被って鎌を持った殺人鬼の姿など、インパクトのあるシーンが連続するので最後まで飽きずに観られます。
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