これは惜しい！あまりにも惜しくて、どうにかしたいぐらいのMOTTAINAI映画。やりようによっては、パルプフィクション的なカルト映画に出来たのではないかと思える。序盤の展開はスピード感があり、何やら面白そうな事が起こる予感をビンビンに感じさせるものの、中盤から後半にかけて、「あれ？そんな感じにしていくの？」と不安になっていく。前半と後半で全く別の映画のようだ。ミシェル・モナハンのエロさが非常に良い感じだし、何しろロバート・ダウニーJr.は抜群に楽しいし、ゲイ探偵ヴァル・キルマーとのやり取りも軽快でよろしい。なのに。素材とアイデアは揃っているのに、後半は本当にただの日曜洋画劇場になってしまった。言ってしまうと謎そのものが全く面白くなく、犯罪の元ネタが小説ってことになってるが、こっちはそんなもん知らんやんと。それが巧妙で、出会うべくして出会った、二つの事件が大きなひとつの事件になっていくカタルシスを描けば、スナッチやパルプフィクションに並ぶことも出来たのでは。とにかく、MOTTAINAI。あと、最後のエンディングの曲は死ぬほどダサい。
