これさあ。実は原作、読んだことあるんだよねえ。これ映画化しちゃうんだあ、とまずはそこにビックリよ。タイトルからして跡形も無く変えちゃってるし、日活だし、裕次郎だし、まさかのバッドエンド回避ある?いやいや、これがなかなか原作に忠実で。うん、白樺派な武者小路実篤のリア充なハイスペック設定をまんま生かしていましたね。だけど一応、突っ込みどころとしては、たしか原作だと欧州から船で帰ってくるから訃報を受け取るタイミングに違和感なかったけど、こっちは飛行機で帰国だからなあてのと、それからこっちは原作自体の問題かもだけど、これ「悲劇」にカテゴライズするのも何だかなって感じなんですよね。だってなーんの障壁も無い、紆余曲折のないフィクションの恋バナに誰が共感するのかと。二人を応援したりとか、同情したりとか、そういう感情を全く揺さぶられないんですよ。せめてさあ、死亡フラグぐらいはさあ何とかしてよと思うわけで。といって原作みたいにタイトルでネタバレってのもアレだしなあ。というわけで、ノリツッコミが存分にお楽しみくださいという映画なのでありました。ま、ルリ子がゴキゲンそうで何よりです(^_^;)