つるみん

ミッドナイト・ニューヨーカーのつるみんのレビュー・感想・評価

3.3
2600本目のレビューはロビンで!

日本未公開。
DVDはなく、VHSのみ日本版が存在する映画。

原題は『Seize the day』
そうです。どこかで聞いたことありますよね?ロビンの代表作の1つ『いまを生きる』に登場する名台詞。もちろん本作にもこの言葉は何度か使われるのだが、『Dead Poets Society』と邦題が被ってしまうため、『ミッドナイト・ニューヨーカー』という題名にされている。

さて、お話はというと50年代のニューヨークが舞台。10年間も勤めてきた会社を突然クビになり、職探しのためにニューヨークに。ただ年齢は40歳、主人公トミーは厳しい状況の中、父親からも見限られ、妻とも別居中。彼はこの絶望的な状況から這い出せるのだろうか…。という作品。

個人的には好きになれない映画だった。
ロビンは冒頭から怒り心頭で常にイライラを隠せない中年男性を演じている。初期のロビン映画にしては珍しく暗い映画。この役柄を見るのは苦痛だったが、彼の才能には限界がないことを証明している一作である事は間違いない。特にラストの泣きじゃくるクロースアップのシーンは圧巻で、あんなロビンは見たくなかったが、やっぱり演技力は凄い。社会の厳しさを教えてくれる大変怖い、ある意味ホラーな映画だった。

ちなみにロビン好きからすると、今まで観てきた中で1番の全力疾走だったかもしれない。人を押しのけてニューヨークの街を走る姿。人は押しのけないが自分がニューヨークに行った時、少しだけ走ってみたい。
つるみん

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