アンソニーのハッピー・モーテルのOTONAのレビュー・感想・評価

ウェスアンダーソンの初期作。
ひょっとすると、人間や人間の弱点が根底のテーマにあり、それらをコミカルかつ軽妙に描いているのでは？と思ったが、
そう推察するのもなんだか無粋な気がする。
ただ、何者にもなれず社会や家庭に居場所のない彼が何かを成し遂げようとする姿に、
哀愁と愛おしさを感じずにはいられない。
ウェスアンダーソンの後々の死生観や人間観に繋がっているような感覚があった。
とても良い作品だと思う。

劇中の選曲も素晴らしい、
こういったセンスも彼ならではなのだろう。