このレビューはネタバレを含みます
RKO製作、ドロシー・アーズナー監督の踊り子たち軸に描く、1940年の女性映画。
以下はストーリー。
オハイオの酒場でダンスショーの最中、警察の手入れ。ギャラ無しで解散を告げられる踊り子に、紳士がカンパを集めてあげる。
紳士はジュディ(モーリン・オハラ)に声をかけるが、バブルズ(ルシール・ボール)に横取りされる。
女性のダンスチーム、酒場の主人がオーディションで採用するのは、お色気を武器にするバブルズのみ。
生真面目なジュディはアイリッシュで少し怒りっぽいが座長は目にかけ、芸術的なポールのバレエ団に推薦しようとするが、尻込みした彼女は逃げ出してしまう。
バブルズはバーレスクで人気を博し、前座の引き立て役をジュディに依頼する。ひどく屈辱的な仕事だがショーの人気は上昇、ブロードウェイにまで進出。
オハイオの酒場に現れた紳士、バレエ団のポールまでもが観にきて、恋と仕事はこんがらがっていく。
踊り子を演じる『我が谷は緑なりき』のモーリン・オハラと『アイ・ラブ・ルーシー』のルシール・ボールがイキイキして、素晴らしいです。
大受けするバブルズのショー、突風に吹かれて飛んでいく衣装は迫力があり、笑うしか無かった!
物語全般、整理が足りず、食い足りなさが残ります。
演出も舞台のショーを余りカットを割らず、そのまま見せるなど、工夫は足りない様にも思えます。
しかし、にもかかわらず、戦前、女流監督が性的搾取をされている女性の視点で映画製作していたアメリカの自由主義の深さには舌を巻くほかありません。