オタクはダメよって映画かな。
『恐怖の報酬』のクルーゾー監督が描いた変態さんのお話。
町山智浩氏の解説によると、製作時すでに老境に入っていたクルーゾー監督が、当時流行していたポップカルチャーに対するアンチテーゼとして作ったものだとか。
要するに、ポップカルチャーなんてオタクの変態ごっこだってわけですよ。
でも、クルーゾー監督が、現代の日本なんか見たらどう思うんだろうね。
もう変態のオンパレードって感じるかな。
国を挙げてオタク文化を海外に輸出しようとしているし。
まあ、それはそれでいいんじゃないかと思うんだけどね。
たぶん、日本は江戸時代からオタク文化の国だったんじゃないかなって思うのだ。
それが、ジャポニズムとかいってもてはやされたんだから、現代のオタク文化がうけるのもうべなるかな、です。
で、この映画なんですが、オタクに批判的なせいか、主人公の若い人妻が、変態趣味にとらわれていく過程っていうのにどうも説得力がない。
ゲージツカの男が、ちょっと高尚な言葉で女をけむに巻こうとするんだけど、いまどき、と言うか、この時代の女だって、そんなことでこんな優男の虜になんかなりゃしないだろ。
って、なんか無理の多いお話だなと思った。
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