素晴らしい。
私の中でこれを超える映画は、もう出てこないと思う。
久石譲さんの音楽にも、毎回鳥肌が止まらない。
この映画が生まれてきてくれて、本当に良かった。
村を守ったのに、呪いを受けたせいで別れや見送りすら許されず、生まれ育った地を夜にひっそりと追放されなければならなかったアシタカ。
宮崎監督は、「今アシタカの胸中は絶望と怒りと悲しみに満ちている。だからこそ彼の旅立ちには最高の朝を上げたい」と注文したらしい。
そして出来上がったのが、久石譲の『旅立ち〜西へ〜』と日の出を背景に山を駆けていくアシタカとヤックルである。
アシタカは怒りも悲しみも表に出さないし、カヤにも笑って「いつもカヤを想おう」なんて言ったから、子供の頃にはそんな彼の胸中など解らなかった。だからこそ今、刺さる。
ジブリのこういう所が好き。
