すず

アーノルド・シュワルツェネッガーのSF超人ヘラクレス/アーノルド・シュワルツェネッガーのヘラクレス/アドヴェンチャー・オブ・ヒーローのすずのレビュー・感想・評価

4.5
平穏な神々の園が大騒ぎ!?

人間界へ遊びに行きたいシュワちゃん扮するヘラクレスが、父であり全能の神であるゼウスに真っ向たて突く!

ぶっきらぼうで生意気なヘラクレスの態度に激昂するゼウスは怒りの雷を投げる。あれやこれやとオリンポス山からニューヨークへ降り立ったヘラクレスは意気揚々と大暴れ!

ビルダーあがりの見事な肉弾魔人ぶりに初体験の慎ましい演技との対比で魅せる皇帝シュワルツェネッガー(アーノルド•ストロング名義)銀幕デビュー記念作にして、ギリシャ神話番外編的ドタバタおしゃれ筋肉コメディ。

筋肉自慢が必ず見せたがるあの〝胸筋ぴくぴく〟をやりたいが為に何度も服を脱ぐシーン以外は、とてもスタイリッシュで爽やかなクラシックギターの音色に乗せた軽快なコメディで驚かされる。フレンチ•コメディかと見紛うほどリズミカルで小洒落た雰囲気。

バディ役はおぎやはぎの矢作とウディ•アレンを掛け合わせた顔のプレッツィ(アーノルド•スタング)がいい味を出してくる。

ヘラクレスはあくまで〝神〟然と、人々は彼をギリシャ神話フリークの怪力変人として、その齟齬を楽しむという鉄板のコメディネタに加え、怒り心頭のゼウスが差し向けるオリンポスの神々も入り混じり、大変賑やかで楽しい、どこまでもシュワちゃんの筋肉推しの展開で突き進む、大変に筋肉色の強いエンターテインメントを体感させる。

美しいニューヨークの街並みをタンクトップ&競泳海パン姿で馬車を駆るシュワ神。神々しいこと。映えること。

シュワちゃん誕生の記念碑にして、謎におしゃれで、わちゃわちゃ楽しい、おそらくシュワ氏史上最高の筋肉量と初々しさで記録された、とてもほっこりと愛すべき作品であった。これは大好き。
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