本作観賞して実感したのはアメリカの映画界はアジアンホラーの影響を受け、最早無視することも出来ない状況だってことです。
今回の舞台設定なんて定石なら”黒魔術””土着信仰含む異教”を持ってくるはずなのに、珍しや中国の宗教（多分、道教）を持ってきましたから。

内容は主人公を家政婦として雇った中国人女性と英語が通じない雇い主の叔母、その二人が行う鬼月のまじないや儀式、執拗に近づこうとしてくる近所の住民、前に雇われていた家政婦の消息に地下の工事中の部屋etc、意味深な要素を散らばせながら、主人公の居場所を突きとめようと躍起になるサイコな恋人を絡めて物語は進んでいきます。
見どころは
・主人公の前に現れる幽霊は現実なのか幻なのか？
・現実なら正体と目的は？

で、主人公の不可抗力もあるにはあるんですが、雇い主の言いつけや鬼月（旧暦７月）に戻ってくるとされる先祖の霊を快く迎えるための儀式や掟を無造作に破ってしまうためにオカルトホラーの展開が待ち受けます。
個人的には幽霊の造形しかり、様々な謎が解き明かされながら進むミステリーな展開がとても気に入りました♪
と言っても謎が簡単に読めてしまうヒントを安易に提示し過ぎやろっ！恋人のエピソードは要らんやろっ！って突っ込みながらですが--;

まぁ、オカルトホラーに関してはかなり広いストライクゾーンを持つ私なので多少の粗も気にせず、なんやかんや言いながら単純に楽しめました。

記録用。

米国在中の中国人の家に家政婦で務める事になった主人公が中国、台湾で鬼月という日本ではお盆に当たる8月を意味する

この映画での鬼とは霊を指すが、事実の鬼は人喰い悪魔（カバール）の事を示す

台湾でのタブーの話を紹介しよう

1．夜、洗濯物を干す
2．壁側を歩く・壁にもたれる
3．夜遊び・水遊びをする
4．フルネームを呼ばれて振り返る・肩を叩かれて振り返る
5．夜、口笛を吹く・何かを叩いて音を出す
6．不動産を買う
7．最終便に乗る
8．目立つ事をやる
9．病院に行く
10．夜、写真を撮る　　の項目がある

日本でもお盆のシーズンはどうですか？

海に行くな！とか言われませんでしたか？
海で亡くなった人には引っ張り込まれるぞ！って⁉︎

夜通し洗濯物の干したりする事も

その事柄を考えると中国からこのタブーが日本にも持ち込まれてと考えてもいいだろう

確かに映画としては微妙だけど、霊が彷徨くお盆にやってはいけない事をした事戸惑いを隠せない主人公ではなかったでしょうか

皆さんも氣をつけましょうねー